9月開催の世界人権映画祭(インドネシア)とユーラシア国際映画祭(カザフスタン)にてワールドプレミア上映後、10月渋谷アップリンクにて日本プレミア上映決定!
この映画は、私、渡辺真也のユーラシア大陸横断の旅を辿ったものです。8年に渡るアメリカ生活にて、私は「アジア人」と呼ばれる様になりました。日本人である私は、アジア人として生まれたのではなく、その時をもってアジア人になったのだと気づきます。同じくその頃、私はドイツ人アーティストのヨーゼフ・ボイスと韓国人アーティストのナムジュン・パイクによる生涯に渡るコラボレーション活動『ユーラシア』に出会いました。彼らは分断されたヨーロッパとアジアを、一つの大陸文化『ユーラシア』として統一しようと試みたのです。彼らの『ユーラシア』の夢を実現すべく、私はベルリンから故郷である静岡まで、13 カ国を横断し、文化の連続性を探る旅に出ました。
私はこの映画を、あなた自身の映画を作りなさい、と励ましてくれた故クリス・マルケル監督に捧げます。マルケル監督が自身の出生場所だと主張していたモンゴルのウランバートルでは、シャーマンを通じてマルケル監督との交信を試み、彼の映画『レベル・ファイブ』の背後にある秘密を解き明かしていきます。
芸術を、そして魂の不滅を信じる全ての人に、ぜひ見て頂きたい映画です。
2016 / ドイツ、日本、韓国 / カラー / 108分 / DCP / 16:9 / Full HD
会場 |
渋谷アップリンク FACTORY(1F) 地図(Google Maps) |
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上映日 |
2016年10月17日(月) 19:30〜22:00 上映終了後トーク(ゲスト:畠山直哉) 2016年10月24日(月) 19:30〜22:00 上映終了後トーク(ゲスト:國分功一郎) 2016年10月30日(日) 15:45〜18:15 上映終了後トーク(ゲスト:森村泰昌) |
チケット |
2,000円 ※完全予約制 チケットのご購入はこちらから http://www.uplink.co.jp/event/2016/45014 |
写真家。1958年岩手県陸前高田市生まれ。筑波大学大学院修了後、自然・都市・写真のかかわり合いに主眼をおいた作品を制作し、1997年には第22回木村伊兵衛写真賞を受賞。「3.11」以降は、故郷の風景を扱った作品の発表や、震災関連の発言を積極的におこなっており、2012年にはヴェニス・ビエンナーレ国際建築展の日本館展示に参加、館はその年の金獅子賞を受賞。作品はTATE(ロンドン)、MoMA(ニューヨーク)、東京国立近代美術館をはじめとする、主要都市の美術館に収蔵されている。
高崎経済大学経済学部准教授。 1974年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。専攻は哲学。著書に『ドゥルーズの哲学原理』(岩波書店)、『暇と退屈の倫理学 増補新版』(大田出版)、『スピノザの方法』(みすず書房)、訳書に『カントの批判哲学』(ドゥルーズ著、筑摩書房)などがある。
「あなた」と「わたし」の重なり合いから、美しき「わたし」を創造し続ける孤独な格闘者。1951年大阪市生まれ。大阪市在住。最新の展覧会として、2016年に大阪の国立国際美術館で開催された個展「森村泰昌:自画像の美術史—「私」と「わたし」が出会うとき」があり、その中で映画も上映された。芸術とは何か、「わたし」とは何かについて、渡辺真也に多くのヒントを与えてくれたひと。
ベルリン工科経済大学講師。1980年静岡県生まれ。ニューヨーク大学大学院美術修士課程を修了後、現在ワタリウム美術館で開催中のナムジュン・パイク展『2020年 笑っているのは誰?+?=??』(2017年1月29日まで)など、国民国家に焦点を当てた国際美術展を世界各地で企画・開催。博士論文「ヨーゼフ・ボイスとナムジュン・パイクのユーラシア」を執筆中。これまでキュレーターとして活動してきた渡辺にとって、この映画が初めての作品かつ初監督作品となります。
「全く新しい映画的考古学の試みがいま、ユーラシアの歴史の未知の地層を明らかにしようとしている。」
本映画アソシエイトプロデューサー 國分功一郎(哲学者)